【円筒分水】個人的、円筒分水 5選

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 なぜか好きな円筒分水。東北各地の円筒分水を巡りつつ、少し遠出の旅行の際などにも敢えて時間をとって見学してまわっています。

 これまでに見た円筒分水は約40箇所ほど。なかでも「良かったなあ」というものもあれば、ちょっといまいち・・というものもありました。
 今後も各地を巡るなかで順位変動はあると思いますが、現時点でのお気に入り「私的・円筒分水 5選」をご紹介します。

円筒分水とは

 まあ、このページを開く方に説明は無用と思いますが・・。ごく簡単にいうと「水を公平にわけるための施設」です。
 農業においては水の供給は死活問題。特に潤沢な水を得られ難い地域では、水を巡る争いも絶えなかったとのこと。そこで公平に水を分配する必要があったわけです。
 「そんなことは水路の太さを変えればいいだけじゃないか」と思ってしまいそうですが、決してそうではないのですよ。
 説明は難しいところなので、ご興味があれば僕の円筒分水バイブル「円筒分水ドットコム」を参照ください。
 この記事内での各円筒分水の名称も、円筒分水ドットコムに記載の名称で書かせていただいています。

円筒分水 5選

水量部門: 岩手県奥州市 徳水園

 日本最大といわれる円筒分水。その大きさと溢れる水量は圧巻です!
 上から眺められる展望台が整備され、周囲はきれいな公園になっていて、円筒分水をとりまく環境という意味でもナンバー1かもしれませんね。
 現在は上流の胆沢ダム完成により水利事情は大きく変わったと思われますが、それ以前 水争いの絶えなかった胆沢平野の田園地帯を治めてきたという歴史は感慨深いですね。
 鑑賞に行くなら桜まつりのシーズンをおすすめします。円筒分水公園に続く道は桜並木になっていて、公園内には屋台なども出て楽しめます。多少人が混み合いますが、円筒分水鑑賞には支障ありません。なにせ規模が大きいですから。

巨大で大迫力の円筒分水!
水面視点でも観察できます。水量に圧倒されますね。

水路部門: 群馬県高崎市 長野堰用水円筒分水

 水路沿いに遊歩道が整備され、歩いた先に円筒分水が現れます。
 この円筒分水のみどころは「水路」。円筒分水自体も大きくて立派なのですが、分水後は暗渠に入ってしまう円筒分水が多いなか、幾筋かにわかれた水路が地表を流れており、それを辿ることが出来るのがいいのです。
 また、転落防止用の柵には「世界かんがい施設遺産登録」の横断幕が誇らしげに掲げられており、大切にされている感があるのもいいですね。

暗渠に入らず、水路がたどれるのがいいですね。
水路沿いの道の先に、円筒分水。

親水部門: 熊本県矢部町 通潤用水 小笹円形分水

 この円筒分水は、こじんまりと整備された公園のなかで大切にまもられています。
 なにか特徴的というわけでもないのですがなぜか気に入っています。「地面にフラットな構造が、なんだか新鮮に映る」ということが、理由のひとつの気がします。
 フェンスなどがなく、すぐそばに立ち入って見学できることもポイントかもしれません。
 水関連の施設は事故防止のフェンスが取り付けられていることが多く、円筒分水もその例にもれません。ですがこの円筒分水は円筒から溢れた水を分ける槽が広く浅いせい?か、近くに立っても怖さがありません。

 熊本県といえば阿蘇の湧水群がすぐそば。
 湧水の川「阿蘇白川」や「南阿蘇水源地」の透き通る水を観光して、ついでに立ち寄るのにもちょうどよいのではないかと思います

ペタッと平べったい感じが特徴的。
小さいですが公園が整備され、駐車場もありますよ。

情景部門: 山形県東根市 雉子ヶ沢揚水機場円形分水工

 周囲の果物畑の間を抜ける細い道路の先、山々をバックにした小高い丘の上に見えてくる小さな円筒分水。
 公園として整備されているでもなく、特に町をあげて大切に扱われている、というような印象もありません。ですが「周囲の景観にすごく自然にはまっている」雰囲気がとてもいいです。

 また独特の「現用感」を感じる、といってもこれは僕だけの感覚かもしれません。
 円筒分水を見学してまわるなか、「これだけダムやポンプなどの利水設備が整う時代に、本当に円筒分水じゃなければいけないの?」と考えることがたまにあります。ですがこの円筒分水を見ていると、そういった考えが消え去ります。
 人里から外れた丘の上で働き続けるさまは「地域の田畑を円滑に潤すために、この円筒分水が役立っている」という、実感が湧くような感覚でしょうか。

 村山市内近隣には、いくつかの円筒分水が集中しているのでまとめて見学できます!
 また市はまたぎますが、東根市の「小田島円形分水工」もすぐ近くで、これもなかなかです。田んぼの真ん中にある小さな円筒分水から、東西方向それぞれに一直線に伸びる水路。これもなかなか珍しい景観で、おすすめしたいところです。

当たり前のように存在して、水を湧き出し続けている感じ。
草がはさまって、正確には分水されていませんね。^_^

総合部門: 福島県須賀川市 安積疏水 白江幹線の円筒分水

 道からは見えない場所、澄んだ水が流れる水路伝いに進んだ先に、この小さな円筒分水はあります。
 気に入っているポイントのひとつは、すごく澄んだ水がこんこんとあふれ出てくるところ。
 数ある円筒分水の中でも、際立ってきれいに見えます。
 円筒の中までのぞき込める距離感で、構造物の奥底から透明な水が湧き出すところを目にすることでそう感じるのかもしれません。
 ふたつめは、山肌から現れる導水用の水路と、二方向に分水されてそれぞれ一直線に伸びる水路が、はっきりと見て取れるところ。やはり水路が見えるのはいいです。
 みっつめは、静かに鑑賞できるところ。
 徳水園のような大迫力の円筒分水もいいのですが、小さくても立派に用を成している、このくらいの規模の円筒分水が気になります。水音も穏やかで、まさにずっと眺めていたい・・という感じですね。

 また、安積疏水の流れを汲んでいるというのもポイントが高いですね。
 日本三大疎水ともいわれる安積疏水は、遠く離れた猪苗代湖から太平洋に向かって水路を開拓、不毛の地郡山を潤したという一大事業。調べれば円筒分水そのものよりも奥が深そう。
 そんな重要な疎水の一端を担っているというのは、なんともロマンがあります。

二方向にまっすぐ伸びる水路。導水側も水路が見れます。
透明な水、こんこんと湧き出てきます。

私的・トップ3

 お気に入り5選を紹介しましたが、なかでも順位が存在します。
 今後さらにめぐっていく中で変動するとは思いますが、現時点での「トップ3」を記しておきます。

 第1位は、総合部門であげた「安積疎水 白江幹線の円筒分水」です。「総合」としたくらいだから当たり前ですね。
 2位以下はそれぞれ違う長所の比較で難しいのですが、第2位:雉子ヶ沢揚水機場円形分水工、第3位:熊本県 通潤用水 小笹円形分水 です。

 あくまで自分の趣味・好みの話なので、観る人によってもちろん意見はわかれるところ。
 でもまとめてみた結果、僕は「間近に見られる小規模な円筒分水」が好きなんだな・・と気づきました。

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